長所は「綺麗な耳」?
うーんと昔のこと。
ある施設にオープニングスタッフとして採用され、スタッフが全員参加する研修が開催された。スタッフ同士はその日が初対面で、そこには正社員もパートタイマーも学生アルバイトもいた。
研修を進めていくなかで、講師から「隣に座っている人のよい点を3つあげましょう」という課題が出された。
初対面の人物のよい点を見つけるのは簡単じゃない。わたしは隣に座る学生バイトの顔を遠慮がちに見ては頭を捻り、なんとか3つ発表した。
「親しみやすい笑顔」「元気いっぱい」「ファッションがお洒落」そんなことを発表した気がする。たぶん。
私が何を言われたかというと、実は2つは思い出せないんだけど、ひとつは強烈に覚えている。
なんでしょう?
それは「耳が綺麗」、だった
その時私が思ったことは、そこか、それしか思い浮かばなかったのか、他にはないのか、そんな若干屈辱的な気分だった。
帰宅して母に話したら「馬鹿にしている」と、こちらが引いてしまうくらい怒った。そのこともあって、仕事が始まってからしばらくの間、彼女はちょっと苦手な相手になってしまった。
その後で理解を深めるにつれ、ふつーによき同僚になったけど。
今ではあの時、私の耳は本当に綺麗に見えたのかもって、肯定的に受け止めている。
確かに私の耳は悪くない。
もう少し上に付いていたらとか、耳たぶももう少し福耳ならとか思わないでもないが、白くて大きさも適度で形もまずまず。
なかなか良いんじゃないかと思っている。
気温が下がってコスモスの色も深くなったみたい。幸い青虫にも狙われてません。